座談会

■シルバー産業新聞 4/10掲載記事より

進歩する介護・医療資源の地域連携

亀田総合病院(千葉県鴨川市、865床)を中核とする亀田グループは、所属する病院と介護関連部門をネットワーク化し、利用者情報を医師や看護師、ケアマネジャーなど介護に携わる職員全員で共有しようと大手システム会社と4年間試みたが、なかなか実現しなかった。
そんな折、既にカナミックネットワークがASPでシステムを提供していることを知り、導入した。それは医療と介護の連携強化を意味するもので、一人の人間を医療、介護両面で支える有力なツールとなりそうだ。
さらに将来的には同グループのみならず、地域全体の医療と介護をネットワーク化する壮大なビジョンも描かれている。

ネットワーク化を推進する同グループの医師とケアマネジャー、システム提供者の3者に集まっていただき、医療と介護のネットワーク化による情報共有の意義を語ってもらった。

(文 シルバー産業新聞

システム構築し効率よく空きベッドを利用

小野沢今亀田グループの介護への取組みは歴史が古く、同系列の医療福祉法人が20年以上前に特養の運営を開始し、15年ほど前には老健ができました。92年に在宅医療事業部が設けられ訪問看護がスタートし、93年4月から医師が専属で参加、現在は6人の医師が在籍しています。

川上院内サービスを担う亀田産業は、給付時代からベッドなどの福祉用具を扱っています。私は介護保険がはじまる1年ほど前にケアマネ事業部の立ち上げに携わり、そのまま7年間ケアマネ業務に携わりました。私はその第2期生で、小野沢先生は第1期生です。

――――何を意図してネットワーク化に取り組まれたのですか。

小野沢氏

小野沢大きく分けると介護資源の管理と利用者さんの情報の共有化です。

病院では、ケアマネ部門(亀田病院所属)と訪問看護部門・ホームヘルパー部門(亀田産業)と在宅医療部門(亀田クリニック)は、所属が違ってもトップが同じ部屋におり、部門間が顔の見える、バリアの無いネットワークを構築しています。

ただ同じ亀田グループ内でも他の介護施設は場所が違うために、どうしても職員間に壁ができやすい。老健は病院のすぐそばにあり、特養も同じ市内なのに、例えば退院させたいのに施設が受け入れないと病院の職員が愚痴をこぼしたりします。もっと連携を密にして、可能な限り患者さんが一番心地良い、最適な場所で生活できるようにすべきなのです。 特養入所の人でも、急性期病院が最適と判断されれば病院に入れる。急性期病院にいる患者さんが、家に帰りたいなら在宅、家にいる人が入所したいならすぐに老健や特養に入所してもらう。それが円滑に実行でき、しかも経営的にもうまくいく仕組みをつくる必要性を感じました。

さらに亀田グループから広く地域に目を向けると、介護資源不足といいながら、実際は余っているのではないか。それが情報として集約されないために不足感を生じ、要介護高齢者はふさわしくない場所に置かれているとも思えました。

――――介護資源が有効活用されていないわけですね。

小野沢その問題を解消するにはまず介護資源を管理しなければなりません。亀田グループでは『地域ケアセンター』をつくり、ベッドの空き情報など、グループ全体のサービスがパソコン上で把握できるようにします。将来的には地域全体のセンターになることも視野に入れています。参加してくれる施設が多いほど空床が探しやすくなり、好きな日にショートにいける可能性も高まります。

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